【体験談】松本移住で失った5つのこと

こんにちは!
前回は長野県松本市への移住で得た5つのことを書きました。

地方移住と聞くと「自然に囲まれた生活」や「ゆとりのある時間」など、得られるものばかりが注目されがちです。実際、私自身も松本市へ移住してから、心の余裕や新しい人間関係など、かけがえのないものを手にしてきました。
しかし、今まで住んでいた場所を離れ、誰も知り合いがいない場所に移り住むことは大変なことです。そして、移住には必ず犠牲にしなければいけないことがあるも理解しておく必要があります。
移住を考えている方にとって、リアルな判断材料になれば幸いです。
移住で失ったもの『①キャリア』
移住後も今の仕事を続けられる場合は良いですが、転職を伴う場合はこれまで積み上げてきたキャリアを失うことになります。
移住先でも前職と同じ業種・同じ職種の仕事が見つかれば、今のキャリアを引き継ぐことができるかもしれませんが、地方には大企業の支社や本社機能は少ないため、今までのキャリアを積み上げていくには環境が限られています。
私も都会で働いていた頃は、会社でのキャリア形成や肩書きに少なからず重きを置いていました。転職市場での価値を意識しながら、次のステップを考えることも日常的でした。
しかし、松本に移住してからは、そうしたキャリアパスの「レール」から一度外れることになりました。
もちろん、30代前半くらいまでの年齢であれば新しい業種・職種にチャレンジし、キャリアの形を模索する面白さもありますが、「都会にいたら積み上げられたかもしれないキャリア」を考えると、もったいなかったかなと思う部分もあります。
移住で失ったもの『②年収』
移住でよく直面するのが「収入の差」です。松本市は長野県内でも比較的賃金水準が高い方ですが、それでも首都圏と比べれば差は大きいです。私も転職を通じて、以前より年収が下がりました。
都会では当たり前の水準が、地方では「高収入」とされることもあります。収入が減ることで生活レベルを下げざるを得ない場面もありますが、逆に「本当に必要なお金はどれくらいか」を考えるきっかけになりました。
豊かな自然や家族との時間はお金では買えないものですが、純粋な金銭面だけ見れば「年収を失った」という事実は否めません。
ただ、このブログのテーマにもあるように、都会で働いて貯めたお金自身に働いてもらい、年収を補うということもできます。
オルカンやS&P500などの”将来に備える”投資信託の積立投資ではなく、”今使えるお金を増やす”配当株投資です。そちらも記事にしていますので、ぜひご覧ください!

移住で失ったもの『③交友関係』
都会にいると、仕事や趣味を通じて自然と交友関係が広がります。誘えば気軽に飲みに行ける仲間や、週末に集まれる友人たちが身近にいました。
松本に移住してからは、そうした「旧友と気軽に会える環境」を失いました。距離の壁は想像以上に大きく、会うためにはしっかりと計画を立てなければいけません。
『松本に会いに行くよ』と言ってくれる人は多いですが、実際に来てくれる人は実は結構限られています。そこまでしてくれる人は関係が本当に深かった人だけであり、なんとなく繋がっていた人が来てくれることはほとんどありません。
ただ、人間関係がスッキリするので、それはそれで良い気もしています。むしろ、わざわざ会いに来てくれる人に対する友情や愛情が深まり、この関係を一生大事にしようという気持ちが生まれます。
また、頻繁に連絡を取っている友人であっても、実際に会う頻度はそれほど多くない友人は少なからずいると思います。会うのが年に1、2回なのであれば、帰省する際に会えば良いですし、別にその友人の近くに住んでいる必要はありません。
もちろん松本でも新しい人間関係は築けます。同じような境遇で移住してくる人も多いので、気が合う仲間を見つけることはそう難しくはないと思います。
移住で失ったもの『④欲』
都会に住んでいた頃は、新しいお店や流行のサービスに触れる機会が多く、常に「次は何を買おうか」と物欲を刺激されていました。仕事帰りに寄り道して買い物をしたり、新しいレストランに出かけたりするのも日常でした。
松本に移住すると、そうした刺激は減りました。欲を満たす場所が少ないからこそ、「物欲そのもの」が薄れていきました。
これは一見ネガティブに聞こえるかもしれませんが、実は心が軽くなった部分もあります。余計な買い物が減り、本当に欲しいものだけに目を向けられるようになりました。
とはいえ、都会の便利さに慣れていた自分にとっては、大きな変化でした。
移住で失ったもの『⑤便利な暮らし』
最後に挙げたいのは、やはり「便利さ」です。都会では公共交通機関が発達しており、車がなくても生活に困りません。深夜まで営業する店も多く、欲しいものはいつでも手に入る環境でした。
買い物にしても、東京なら徒歩数分で手に入ったものが、松本では車で移動しなければならない場面も多いです。ネット通販で補える部分はありますが、日常の中で「ちょっと不便だな」と感じる瞬間は確かにあります。
また、実際に目で見て買いたい派の私にとっては、その目当てのものが松本にないことが多々あります。アウトドア系のものですら見つからないこともしばしばあります。
「不便さ」自体が悪いわけではなく、むしろ丁寧な暮らしに繋がる部分もありますが、都会の便利な生活を知っている身としては、失ったものの一つだと感じます。
まとめ
松本移住で手にしたものは多い一方で、失ったものも確かにあります。キャリア、年収、交友関係、欲、便利な暮らし——これらは都会であれば当たり前に享受できたものでした。
ただ、失ったからこそ得られる気づきや価値もあります。年収を失った代わりに心のゆとりを得たり、便利さを失ったからこそ自然に目を向けられたり。移住は「何を得たいか」と同じくらい「何を失うか」を考えることが大切です。
私にとっては、その両方を受け入れることで初めて「松本での暮らし」が成り立っていると感じます。
ご覧いただきありがとうございました!

転職で減った収入を配当株投資で補い、信州ライフを満喫中。自身の経験が誰かの役に立てばと思い、ブログを始めました。
移住・投資・松本観光・登山など、いろんなコンテンツを発信していきたいと考えています。
どうぞゆっくりしていってください。