移住前に必ずやるべきことは『家計の見える化』|お金の不安をなくす
										地方移住や田舎暮らしに憧れる人は少なくありません。
自然に囲まれた生活、通勤ラッシュのない朝、ゆったりした時間の流れ……想像するだけで魅力的ですよね。
大学時代に北アルプス登山に出会い、自然の近く暮らしたいと考えるようになった私もその一人です。
しかし、移住を考える前に、まず真っ先に取り組むべきことがあります。
それは「家計の収支管理」です。
これが移住が上手くいくかどうかを決める最初のステップといっても過言ではありません。
なぜ家計管理が最初に必要なのか
移住には、当然ですが「お金」が関わってきます。
家賃や住宅購入費、光熱費、食費、交通費などの生活費は都市部とは異なる形で発生します。
また、地方で働く場合、都市部と比べて給与が下がるケースも多く、収入と支出のバランスを事前に把握しておかないと、移住後に生活が成り立たないリスクがあります。
そのため、まずは『現状把握』を行うことが最も重要です。
家計の収支を把握することは、単なる「節約」や「貯金」に繋げるためだけではありません。
自分の生活のリアルな実態を知り、ミニマルライフコスト(最低限の生活を維持するために必要な費用)をいくらであるかを明らかにすることです。
これは移住後のライフスタイルを設計するための第一歩です。
まずやるべき家計の見える化
家計管理を始める際に重要なのは、以下のステップです。
1.収入の確認
給与、配当金、副業収入、年金など、自分が得ている全ての収入を洗い出します。
特に地方移住を検討する場合、都市部での給与が減る可能性を考慮し、移住後に見込める収入の幅も把握しておくと安心です。
2.支出の把握
固定費と変動費に分けて支出を整理します。
- 固定費: 家賃・住宅ローン、光熱費、通信費、保険料、ローン返済など
 - 変動費: 食費、交通費、娯楽費、雑費など
 
ここで大切なのは、できるだけ正確な数値を出すことです。クレジットカード明細や銀行口座の履歴、家計簿アプリを活用すると効率的です。
私は10年以上マネーフォワードというアプリを使って毎月の収支を把握するようにしていました。
銀行口座やクレジットカード、ネット通販、電子マネー、ポイント、証券会社など、現金で払った分以外はすべてアプリ上で計算されるので、全く手間はかかりません。
地方移住を検討する上で家計簿アプリは必須だと思います。
3. 不要な支出や改善ポイントの洗い出し
収入と支出の全体像が見えたら、無駄な支出がないかを確認します。
例えば、通信料やたまにしか使わないサブスク、無駄な医療・生命保険。これらを削るだけでもミニマルライフコストを数万円単位で下げられる可能性があります。
私の場合、社会人1年目の時に会社に売り込みに来た保険会社の人に勧められた貯蓄型の生命保険(月数万円)に何も考えずに10年近く入っていました。
今考えると、独り身の時に生命保険はいらなかったですし、家族ができても遺族年金とか資産がそれなりに築けたとか、いろいろ考えるといらなかったなと思います。
移住後の家計をシミュレーションする
今の生活費の洗い出しの次は移住後の生活を想定したシミュレーションを作ることが重要です。
- 収入シナリオ: 地方での給与額、配当金や副業収入の見込み
 - 支出シナリオ: 家賃や住宅ローンの見積もり、光熱費、食費、車関連費用など
 
例えば、都市部では電車通勤だった人が地方で車通勤に変わる場合、ガソリン代や保険料、車検費用などを加味する必要があります。こうしたシミュレーションを作ると、現実的な生活水準を把握できます。
松本市の仕事・生活費については記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
緊急時の資金も考慮する
移住には予期せぬ出費がつきものです。
引っ越し費用、家具・家電・車の購入などが考えられます。そのため、最低でも半年~1年分の生活費を「緊急資金」として確保しておくことをおすすめします。
特に引っ越し費用は転勤と違い自腹になるので結構痛い出費です。独身で荷物が少ないならまだしも、子連れの家庭は数十万円単位の大きな出費となる可能性が高いです。
また、収入が変動する場合は特に、月ごとの収支だけでなく年間収支の視点で管理することも重要です。
家計管理が移住の意思決定に与える影響
家計管理を行うことで、次のような意思決定がしやすくなります。
1.移住の可否判断
現実的な収支がわかることで、「この地域なら生活できる」「もう少し貯金してから移住すべき」といった判断が可能になります。
2.住む場所や住宅のタイプ
家計に合わせて、住宅のタイプやどのエリアに住むかを具体的に考えられます。
松本市でどこに住むべきか、エリア情報をまとめていますので、こちらもぜひご覧ください。
3.移住後の生活スタイルを設計
支出の内訳がわかることで、外食を減らすか、自宅での趣味に費やすかなど、移住後のライフスタイルを計画できます。
ちなみに我が家の場合はアウトドアにかけるお金が増えることを想定していたのですが、都市部から通っていた交通費や宿泊費が浮いたことで、実質的にはそれほど増えませんでした。
住んでみないとわからない部分もありますが、もしものことを考えて多めに支出を見込んでおくことをお勧めします。
まとめ
移住の夢は、多くの人にとって魅力的なライフスタイルの選択肢です。しかし、その実現には入念な準備が欠かせません。
まず真っ先にやるべきことは、家計の収支管理です。
収入と支出の全体像を把握し、移住後の生活に合わせたシミュレーションを行うことで、無理のない移住計画を立てられます。
「夢を叶えるための第一歩」は、数字を整理することから始まります。家計の見える化は、単なる節約術ではなく、自分らしい生活を設計するための最強のツールです。
移住を考え始めたら、まずは家計の棚卸しから始め、ミニマルライフコストがいくらなのかの把握から始めましょう。

転職で減った収入を配当株投資で補い、信州ライフを満喫中。自身の経験が誰かの役に立てばと思い、ブログを始めました。
移住・投資・松本観光・登山・庭づくりなど、様々なコンテンツを発信していきたいと考えています。
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